有名な古典バレエ作品『ドン・キホーテ』のバリエーションをまとめてみました。
今回はバレエ『ドン・キホーテ』の基本情報、バリエーションの一覧、大人バレリーナがドン・キホーテのバリエーションを踊るとしたらどれがいいか
以上について記事にしています。
作品理解やバリエーション選びのお手伝いになればと思っています。
私Junはバレエを習って18年になる大人リーナです。
高校卒業後ブランクがあり、社会人になってから再会しました。
ジュニア時代もコンクールになど出たことない、趣味のバレエでしたが
だからこそ大人リーナさんに役立つ記事をお届けできるのではと思っています☆
バレエ『ドン・キホーテ』とは?
代表的なあらすじがウィキペディアに載っています。
あらすじ
振付家マリウス・プティパがレオン・ミンクスの楽曲を用いて創作し、1869年12月26日にモスクワのボリショイ劇場で初演されました。
セルバンテスによる小説を翻案したバレエ作品で、スペインのバルセロナを舞台に主人公のカップルが親の反対を乗り越えて結婚に至るまでを描いたハッピーな物語です☆
タイトルロールのドン・キホーテはいわば脇役なのですが、ドタバタを引き起こしながらも主人公の結婚に欠かせない登場人物となっています。
『ドン・キホーテ』のバリエーション一覧
ドン・キホーテのバリエーションは以下の通りです。
ドン・キホーテ<第1幕>のバリエーション
舞台はバルセロナ。宿屋の看板娘キトリの恋人は、床屋のバジル。お似合いの二人なのですが、キトリの父ロレンツォはキトリを金持ちの貴族ガマーシュに嫁がせようという考えです。もちろん、キトリはガマーシュと結するつもりはありません。
広場で人々が陽気に騒いでいるところに、ドン・キホーテがサンチョ・パンサを従えて登場しますが、ドン・キホーテはキトリを見て自分の理想の女性であるドゥルシネア姫だと信じ込んでしまいます。しかし彼女は騒ぎの間にバジルと一緒に姿を消してしまい、ドン・キホーテとサンチョ、ロレンツォ、ガマーシュは、キトリを探しに出かけます。
そんなシーンで踊られるのがこちらのバリエーションです
キトリのヴァリエーション
恐ろしく難易度の高いバリエーションですが・・・
「下町の娘」らしく元気に踊りたいですね✨
衣装はカスタネットと長いチュチュが印象的です。
ドン・キホーテ<第2幕>のバリエーション
第2幕は①居酒屋でキトリとバジルの結婚を認めてもらうシーン②夢の場のシーンがあります。
バリエーションがあるのは、②夢の場です。
居酒屋でロレンツォにキトリとバジルの結婚を認めさせたドン・キホーテとサンチョ・パンサは森の中をさまよっているうちに、ジプシーたちに出会います。
始まった人形劇を真に受けたドン・キホーテは芝居小屋を壊し、森には怪物が棲んでいると信じて風車を巨人と見誤って突撃します。そして回り始めた風車の羽根に引っかかり、地面にたたきつけられ気を失ってしまうのでした。。。
気絶した時に見る夢のシーンが、夢の場です。ドン・キホーテは夢の中で、妖精たちやキュービッドに囲まれたドゥルシネア姫と出会います。
夢の場は妖精やキューピッドが集う場面で、「人間離れ」した軽やかさが求められます。
また、「女王」「姫」といった気品も求められますので、上半身(背中)のスクエアをしっかり保ち、頭を浮かせるようなイメージで美しい上半身を意識しましょう☆
ドン・キホーテ<第3幕>のバリエーション
3幕はキトリとバジルの結婚式のシーンです。
結婚を祝って華やかな宴が繰り広げられ、キトリとバジルも喜びに満ちた踊りを披露します。
キトリの友人のヴァリエーション1
キトリの友人のヴァリエーション2
キトリのバリエーションには、英国ロイヤルバレエ団などで踊られているこちらの振付と
キトリのヴァリエーション(ロイヤル)
ロシアのマリインスキー・バレエ団などで踊られるこちらの振付がありますね!
キトリのヴァリエーション(ロシア系)
扇子はパタパタと動かしすぎず、さりげなく踊りを引き締めるスパイスのようなつもりで扇ぐと踊りが上品になりますよ!
3幕は結婚式のシーンなので華やかに、喜びを表現して踊りたいですね☆
個人的に、キトリは1幕の「元気な町娘」から3幕では「意志のある大人の女性」に成長した姿だと思っています。
ヴァリエーションはグランパドドゥの一場面ですので、バジルと結婚して共に生きていく覚悟と喜びを表現できたらいいのではないかなと思います!
以上がドン・キホーテのヴァリエーションとなります。
踊ってみたいヴァリエーションはありますか?
ドン・キホーテのヴァリエーションを大人バレリーナが踊るとしたらどれがいい?
正直バリエーションはどの踊りもレベルが高く、私のような大人バレリーナには険しい道のりですが・・・
あえてドン・キホーテから踊るバリエーションを選ぶとしたら、3幕の友人のヴァリエーション2でしょうか。
音がゆっくり(ゆっくりはポーズなどが難しいですが)で、脚を上げるシーンや連続回転が少ないのがポイントです。
上半身を美しく、伸びやかに見せるようにしましょう☆
やはり主役であるキトリのバリエーションは難易度が高いです。
踊る場合は、自身の技量と相談し振付を易しくなおすなど工夫が必要かなと思います。
以上、バレエ『ドン・キホーテ』について基本データとバリエーション一覧でした☆
こちらではバリエーションを中心に見ていきましたが、友人のアンサンブルやスペインの民族舞踊をベースにした迫力ある踊りも見どころです!
本記事が皆様のバレエライフのお役に立ちますように!
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