バレエ『くるみ割り人形』のあらすじ、バレエ団ごとの特色紹介☆

バレエ

12月になると多くのバレエ団で上演されるバレエ『くるみ割り人形』。
クリスマス気分を盛り上げてくれる楽しいお話です。
今回は代表的なあらすじとキャラクター、バレエ団ごとの特色をご紹介します。

初めてバレエ『くるみ割り人形』を見る方の作品理解のためや
どのバレエ団の公演を見るか迷っている方に
ぜひお読みいただきたいと思います☆

私Junはバレエを習って18年になる大人リーナです。
高校卒業後ブランクがあり、社会人になってから再会しました。
ジュニア時代もコンクールになど出たことない、趣味のバレエでしたが
だからこそ大人リーナさんに役立つ記事をお届けできるのではと思っています☆

バレエ『くるみ割り人形』のあらすじ

バレエ『くるみ割り人形』はE.T.A.ホフマン作の童話「くるみ割り人形とねずみの王様」が原作となっています。
バレエ団により様々なストーリーがありますが、代表的には以下のお話です☆

第一幕

第一場
舞台は19世紀のドイツ。
クリスマスイブに行われたシュタールバウム家のパーティーで、
末娘の少女クララは、無骨なくるみ割り人形を贈られます。
贈り主は、名付け親でもあるドロッセルマイヤーです。

クララはこの人形が気に入りますが、
プレゼントを羨んだ兄のフリッツに壊されてしまいます。
パーティーが終わった後、一旦は寝室に入るクララですが、
壊れた人形のことが気になり、居間に忍んでいきます。

その時、時計が零時を告げ、
クララの体は人形のように小さくなってしまいます。
そこへネズミの大群が押し寄せ、くるみ割り人形率いるおもちゃの兵隊と
ネズミたちとの戦争が始まります。

ネズミの王様に襲われたくるみ割り人形を、
クララがスリッパを投げて救いネズミたちは退散します。

くるみ割り人形は凛々しい王子に変身し、
助けてもらったお礼に彼女をお菓子の国に誘います。

第二場
雪の国。幻想的な風景が広がり、王子とクララはお菓子の国を目指して旅していきます。

第二幕

お菓子の国に到着した二人は、この国の女王で金平糖の精に迎えられます。
チョコレート(スペイン)、コーヒー(アラビア)、お茶(中国)…
多彩な菓子の国の踊りを見て、
夢のようなひとときを過ごすクララです。

しかし金平糖の精と王子のグラン・パ・ド・ドゥを最後に、
楽しい夢も終わりを迎えます。

クララが目を覚ますと、そこは居間のソファーの上でした。
不思議な出来事はクリスマスイブの夢だったのでしょうか。それとも…。

クララはかたわらに落ちていたくるみ割り人形を拾い上げ
いとおしそうに抱きしめます。

バレエ『くるみ割り人形』のキャラクター紹介

第一幕の一場はシュタールバウム家とパーティーの招待客が主なキャラクターで、
主人公のクララや重要な役どころであるドロッセルマイヤーも登場します。
また、第一幕の二場では雪の精が登場します。

最もキャラクターが多いのは、第二幕のお菓子の国です。

ソリストの各国の踊り、群舞である花のワルツ、
物語のメインキャラクターである
金平糖の女王のパドドゥなど見どころたくさんです!

第二幕は曲数も多く、バレエ教室の発表会で
上演されることも多いのではないでしょうか。

そこで、第二幕お菓子の国でのキャラクターをご紹介します!

第二幕 お菓子の国に登場するキャラクター

チョコレート(スペイン)
スペインの民族衣装を模したロング丈の衣装で、フラメンコのような振付が魅力です☆

コーヒー(アラビア)
女性もアラビア感のあるパンツスタイルの衣装を着用し、女性だけの振付の場合と、男女混合の振
付があります。
柔軟性と体幹が重視される振付です。

お茶(中国)
明るい曲に合わせ、回転やジャンプの多い振付です。
扇を持ったり、人差し指を立てたポーズが特徴的です☆

トレパック(ロシア)
ロシアの民族舞踊、衣装を取り入れており、男性のダイナミックな振付が魅力です。

葦笛(フランス)
女性2~3名で踊られることが多く、優雅な純クラシックバレエの振付です。
キャンディやアーモンドクリームと題される場合もあります。

キャンディ・ボンボン
キャンディ・ボンボンは子役が大勢で踊ることが多い曲です。
バレエ団では「ギゴーニュおばさん」の履いた大きなスカートの中から、
子役の子供たちが飛び出してきます!

そしてこれらのソリストが終わると
群舞の「花のワルツ」が始まり、
金平糖の女王のパドドゥに続きます。

花のワルツ
男女ソリストのペアと女性群舞が多いでしょうか。
ワルツと淡い暖色系のロマンチックチュチュが優雅な踊りです!

金平糖の女王のパ・ド・ドゥ
バレエ『くるみ割り人形』の一番の見せ場となる、
お菓子の国の女王である金平糖の精と王子のパ・ド・ドゥです。

ダイナミックな音楽と豪華なクラシックチュチュが魅力で、
王女の気品が求められる振り付けです!

バレエ団ごとの特色紹介

バレエ『くるみ割り人形』は11月~12月に様々なバレエ団で公演されます。
公演が多くてどのバレエ団を観るか迷うことはありませんか?
ここからは、バレエ団ごとの特色を書いてみます☆

新国立劇場バレエ団

「少女クララの夢」をテーマに、恋心を抱いた青年との冒険を通して
大人への入り口を踏み入れていくクララの成長を描いています。

こちらのお話ではドロッセルマイヤーと
士官学校を卒業したばかりの甥が登場します。
クララはパーティーで甥に憧れを抱き、
クララの夢の中ではくるみ割り人形が甥に変身してネズミを倒すのですね。

ドロッセルマイヤーの甥に憧れ、夢の中で一緒に冒険し
クララも成長するという物語はお話として面白いと感じました。

KバレエTOKYO

Kバレエのくるみ割り人形は、少し英国ロイヤルバレエと似た物語です。
人形の国では以前よりねずみたちとの領地争いが起こっており、
ねずみの王様は人形王国に魔法をかけ、マリー姫をねずみに、
婚約者の近衛兵隊長をくるみ割り人形に変えてしまいます。

魔法を解く方法は世界一硬いクラカトゥクくるみを割ることで、
純粋無垢な心を持つ人間の力が必要です。

人形の王から命を受けたドロッセルマイヤーは
この人物を探すため人間界へと旅に出て
そこで出会った少女クララに冒険が待ち受けます。

Kバレエの舞台は豪華な衣装や舞台セットも見どころの一つです。
特にくるみ割り人形では雪の場面が印象的で、大量の雪が舞う舞台に
迫力のある雪の王と女王、一糸乱れぬコールドが美しかったです☆


この動画の冒頭が雪の場面の一部です。

東京シティ・バレエ団

子役の出番の多い構成となっており、出演者はオーディションで公募されています。
また、雪の国の場面では地元の児童合唱団がコーラスとして参加しています。

会場内も子供連れのご家族が多く、お子さんとの鑑賞にもおすすめです。

お話はオーソドックスで、あらすじに書いたような
クララの夢の中での冒険の物語ですが
他のバレエ団にない演出は、子役の機械人形が登場するところで
子役がとても可愛いので個人的に大好きな演出です。

一幕のクリスマスパーティーの余興で
ドロッセルマイヤーが大きな機械人形を披露するのですが
クララの夢の中(ネズミとの戦いの場面)以降は
小さくなった機械人形(子役)が登場し、
クララの冒険に寄り添ってくれるのです。

以上がバレエ『くるみ割り人形』の作品紹介とバレエ団ごとの特色紹介でした☆
初めてバレエ『くるみ割り人形』を見る方の作品理解や、
どのバレエ団の公演を見るか迷っている方に参考になりましたら幸いです!

人気公演は売り切れ必須なので、チケット購入はお早めに!

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