クラシックバレエにしては珍しい、コミカルな振り付けやキャラクターが特徴のバレエ『コッペリア』。
今回はバレエ『コッペリア』について、あらすじ、作品紹介、バリエーション紹介を記事にしました。
こちらの記事がバリエーション選びや作品理解につながりましたら幸いです☆
私Junはバレエを習って18年になる大人リーナです。
高校卒業後ブランクがあり、社会人になってから再会しました。
ジュニア時代もコンクールになど出たことない、趣味のバレエでしたが
だからこそ大人リーナさんに役立つ記事をお届けできるのではと思っています☆
バレエ『コッペリア』のあらすじ
第一幕
舞台はポーランドのガリシア地方。
村の娘スワニルダは若者フランツと恋人同士ですが、フランツが人形師コッペリウスの家のベランダで読書をする美しい娘を気にしており、どうも面白くありません。
村では新しい鐘が奉納されようとしており、その当日に結婚する夫婦には祝い金が出されますが、麦の穂の占いでも彼の心はスワニルダにないと出てしまいます。
夕暮れ時、コッペリウスが外出してきますが、家の鍵を落として行ってしまいました。
鍵を見つけたスワニルダは、友達を誘ってコッペリウスの家に忍び込みます。また、フランツも美しい娘に会うためにベランダに梯子をかけていました。
第ニ幕
コッペリウスの工房。部屋には大きな機械仕掛けの人形が置かれており、娘たちはいたずらを始めます。例の美しい娘コッペリアも人形であることがわかり、得意気です。しかし、コッペリウスが帰宅し、娘たちは逃げ出していきます。
スワニルダは逃げ遅れ、コッペリアの置かれていたカーテンの影に隠れます。
そこへ窓からフランツが現れました。コッペリウスは彼を酔わせ、意識がなくなったところで魂を抜いて、コッペリアに移そうとしています。
しかし人形になりすましたスワニルダがコッペリウスを手玉にとり、フランツの前でコッペリアが人形であることを暴きます。
第三幕
鐘のお披露目のまつり。鐘にちなんだ踊りが次々に披露され、大切な人形を壊されたコッペリウスも領主から埋め合わせのお金を受け取って上機嫌です。
仲直りしたフランツとスワニルダも婚礼の列に連なり、めでたしめでたし。
バレエ『コッペリア』の作品紹介
バレエ『コッペリア』は1870年にニュイッテルの台本、ドリーブの音楽、サン=レオンの振付により、パリ・オペラ座で初演されました。
初演より途絶えることなく上演され、20世紀後半まで古い姿をとどめている部分が多かった作品です。
古い姿というのはフランツを女性ダンサーが男装して演じる習慣で、1966年のディスコンベイ版を採用するまで続いていました。
初演の際に劇場から時間短縮の命が出たことにより、三幕のパドドゥを含むディベルティスマンがカットされた演出が長く続いたそうです。
バレエ『コッペリア』の踊り
バレエ『コッペリア』はクラシックバレエの演目でありながら、マズルカやチャルダッシュ、ボレロ、ジーグなど多彩な民族音楽が使われており、ヨーロッパの地方色豊かな音楽や踊りを楽しめます。
振付のサン=レオンは様々なヨーロッパの民族舞踊をクラシックバレエに取り入れ、後の大振付家 プティパなどにも踏襲されています。
ここからは、バレエ『コッペリア』に登場するバリエーション、ディベルティスマンをみていきたいと思います。
バリエーション
第一幕 スワニルダのバリエーション
作品冒頭のバリエーションで、まだ人形とは知らないコッペリアにスワニルダがやきもちをやいている場面です。
全幕ですとマイムたっぷりに可愛らしく演じられますが、コンクールや発表会ではしっかりと踊りを中心に構成されます。
第三幕 スワニルダのバリエーション
こちらはフランツとの結婚を祝う踊りで、吉田都さん17歳の映像です。
少女から大人の女性への成長、結婚の幸せを表現したいですね☆
こちらのバリエーションは、中盤のイタリアンフェッテから、後半のマネージュ&シェネが大きな見どころになっており、とてもハイレベルです。
以上がコッペリアに登場するバリエーションです。
双方主人公の踊りのため、難易度は高いです…!
ディベルティスマン
ディベルティスマンとはお話のあらすじに関係なく踊られる踊りで、その踊りがなくても物語が成立するものです。
コッペリアでいうと、三幕の鐘と村の生活の様相を表した踊りがディベルティスマンとなります。
ディベルティスマンは 時、あけぼの、祈り、仕事、結婚、戦い、平和 の踊りで構成され、振付は版により様々で、「平和」がスワニルダとフランツのパドドゥになります✨
このディベルティスマンは発表会などで踊られることも多いのではないでしょうか。
振付は様々ですが、いずれも村の生活に関係した踊りですので、素朴で温かな雰囲気を表現できたらいいのかなと思います☆
以上がバレエ『コッペリア』の作品紹介でした。
こちらの記事が作品理解に役立ちましたら幸いです!
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